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2011.06.01 栄養ニュース

栄養ニュース36号「褥瘡予防と改善」

褥瘡予防と改善


褥瘡とは、寝たきりなどで体の特定の部位が圧迫され続けることなどによって、血流が悪くなり、その部分が壊死することをいいます。寝返りができない方はなりやすく、汗などによる湿気や硬い寝具なども原因となります。褥瘡は一度できると悪化しやすく治すことが難しいため、予防が第一です。
 

褥瘡を防ぐ4つのポイント


体位変換

①ずっと同じ姿勢にしない
②体圧を1ヵ所に集中させない
③こまめな体位変換(自力で寝返りができない場合)
 

体圧分散


エアマットなどマットレスを褥瘡の程度によって使い分ける(レンタル等相談)
 

栄養状態


たんぱく質の指標である血清アルブミン値が低下すると褥瘡ができやすい
摂取エネルギーが不足すると褥瘡ができやすい

Ald3.5/dl以下は注意

 

食事からの予防・改善


「褥瘡患者さんのための栄養ケアポケットガイド」参照

主食+主菜+副菜のバランスに加えて褥瘡管理に必要な栄養素を補おう
 

亜鉛(たんぱく質合成・免疫力↑のために)

1日の推奨量9~11mg

食品名 1回量 含有量(mg)
カキ(牡蠣) 45g(3個) 5.9
牛肩ロース 80g 5.1
パルメザンチーズ 20g 1.5
若鶏肉もも 60g 1.8
ココア 6g(大サジ1) 0.4
牛乳 210g 0.8

 

鉄(酸素の供給・コラーゲン合成のために)

1日の推奨量6~7mg(食事摂取基準2010)

食品名 1回量 含有量(mg)
アサリ 30g(3個) 7.6
豚レバー 50g 6.5
がんもどき 80g(中1個) 2.9
ひじき(乾) 5g 2.8
小松菜 70g 2.0
切干大根(乾) 15g 1.5

この他、銅、ビタミンA・B・Cなども創傷治癒のために必要な栄養素です。
 

亜鉛や鉄を手軽にとれるメニュー


鶏肉のマヨネーズしょうゆ焼

1.マヨネーズとしょうゆを混ぜて、切れ目をつけ塩コショウした鶏ももの上に塗る。
2.オーブント―スターでこんがりと焼く。

 

小松菜とかきのクリーム煮 2人分

1.3㎝長さに切った小松菜(1/3束)はさっと茹でておく。玉ねぎ(1/4個)は薄切り、しめじ(1/2パック)はさく。かき(100g)は塩少々をふって流水で洗う。
2.なべにバター(大さじ1)を溶かし、玉ねぎを炒め、残りの①と、コンソメ1個、牛乳100cc、水100ccを加えて煮、塩コショウで味を整える。

 

食事摂取が不十分な場合は、咀嚼・嚥下機能などにも注意が必要です。
嚥下機能評価を行い、栄養補助食品等で補う方法もありますので、必要な際はご相談下さい。

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