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2010.07.01 栄養ニュース

栄養ニュース34号「誤嚥 予防」

誤嚥 予防


多くの高齢者は徐々に身体機能が衰えてきます。内臓の消化吸収能力の低下や、噛む力・飲み込む力の低下など・・・。病気の後遺症によって口腔内の機能や麻痺などの機能障害を引き起こすこともあります。若いうちは普段意識しないで「食べる」ことをしていると思いますが、摂食・嚥下機能について考え、高齢者の誤嚥(=異物を気管内に飲み込んでしまうこと)予防を意識した食事作りを考えてみましょう。
 

摂食・嚥下とは?


摂食=食事をとる・嚥下=飲み込む
障害がないかをチェックしてみよう!

先行期:目の前にあるものを見て「食べ物」と認識する。この時点で唾液、胃液は分泌され始める。体が食べ物に反応する。 料理に対する反応、ウトウトしていないか
準備期:食べ物を口に入れて飲み込めるように咀嚼し、食塊を形成する。 あご・舌の動き、よだれ、唇が閉じているか
口腔期:口の中で食塊となった食べ物を咽頭(のど)に運ぶ時期。 飲み込むときに上を向くか、飲み込みに時間がかかるか、口の中に残りかすがないか
咽頭期:食塊になった食べ物が咽頭から食道へ運ばれる。この段階で声門が閉じていないと気道への誤嚥が起こる。 食べる時にむせないか、声がかわらないか
食道期:食塊を食道から胃に送り込む時期。 食べ物がのどにつかえるか、嚥下したものが逆流しないか

 

例えば、噛む力だけが弱い場合は単におかずをきざむ対応でもよいですが、見た目がいまいち・・・ですよね!?
見た目は食べる意欲につながる要素でもありますし、嚥下機能も衰えている場合は刻むとかえって飲み込みにくい場合もあります。見た目にもよい・安心・おいしいメニューをいくつか紹介します。
 

安心・おいしい 介護食メニュー


かれいの照り焼き(2人分)

材料 2人分

からすかれい…2切れ
濃口しょうゆ…小さじ1
みりん…………..小さじ1
酒…………………小さじ1

1.からすかれいを調味料につけて15分くらい置く。
2.オーブンで両面をこんがりと焼く。仕上げにみりんをぬって焼き、照りをつける。

やわらかい食材で!口のなかでほぐれます。

 

とんかつ風 おろしソース

材料 2人分

豚ローススライス…100g
塩こしょう…………..少々
小麦粉…………………少々
卵……………………….10g
パン粉…………………10g
揚げ油…………………100g
大根…………………….100g
だし…………………….大さじ1
砂糖…………………….小さじ1
濃口しょうゆ……….小さじ2

1.スライス肉は重ねて形を整え塩こしょうし、とんかつの要領で粉類をつけ揚げる。
2.大根はおろして調味料と混ぜて盛り付けたとんかつ風の上にかける。
 

薄切り肉で!ソースは飲み込みの状態でとろみを。

 

なすとパプリカのマリネ

材料 2人分

なす………..1本
パプリカ…1個

 

マリネ液

酢……………大さじ2/3
塩……………少々
砂糖………..小さじ1
サラダ油….小さじ1

 

1.なすとパプリカは焼き網で焼いて、氷水で焦げ目をおとす。1cmの短冊切りにし、合せたマリネ液につける

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