医師会病院

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2016.02.01 リハビリ通信

高血圧症について

はじめに

 生活習慣病の一つである高血圧症ですが、高血圧はよくないものとご存知でもそもそも高血圧とはなにか、症状についてご存じない方も多くいらっしゃると思います。今回は高血圧症について分かりやすく説明します。
 

高血圧症とは

 血圧が単に基準値を超えて高いだけではなく、(最高血圧が140mmHg以上、あるいは最低血圧が90mmHg以上)持続すると高血圧性血管病変を起こしてくる症候群のことです。血圧が高い状態にあるほど心血管系に異常をきたします。
 

高血圧の症状

・脳神経症状:頭痛、めまい、しびれ、耳鳴り、不眠、いらつき
・心症状:動悸、息切れ、胸部圧迫症状
・腎症状:浮腫、頻尿、夜間尿
・その他の症状:肩こり、鼻出血
 

高血圧の治療

 治療の目的は、単に血圧を下げることではなく、高血圧の合併症の発症を防ぎ、死亡率を低下させることです。
 

○日常生活の規制・改善
 心身の疲労を避け、適度な休養をとる。可能な限りストレスを避ける。体を冷やさない。便通を整える。喫煙や飲酒を控える。
○食生活の改善
 食塩を控える(1日6g以下が望ましい)。カロリー制限による肥満の改善に努める。適量のカルシウム、マグネシウムを摂取する。
○定期的な運動
 定期的に有酸素運動を「楽である、から少しきつい」くらいの運動で1日30以上、週3回行います。良く用いられる運動として、ウォーキング、ストレッチ、自転車などです。
 

ウォーキング時のアドバイス

~心構え~

○頑張りすぎず、自分の適量で長続きさせる
 運動を始める時に多いのがやる気がありすぎて初日に何時間も歩いてしまう…。次の日に体が痛くなってやる気がなくなってしまい運動習慣は終了…これでは三日坊主で終わってしまいます。そうならない為に自分の適量で続けることが大切です。歩いて買い物へ出かけるなど全くしないよりも、まずは達成感を味わいましょう。
○準備運動をする
 急に運動を始めると体がびっくりしてしまいます。運動不足の人は特に、運動前にストレッチを行いましょう。アキレス腱・ふくらはぎ・太ももを伸ばしできれば全身のストレッチを行うことをお勧めします。
 

~注意点~

○体調にあわせて
 ・睡眠不足
 ・だるい
 ・熱っぽい
 ・脈が速い
 ・頭痛、めまい、吐き気がある
 ・食事を摂っていない
 ・二日酔い状態
 このような状態の時は休息する、または歩く時間を減らすなどの調整が必要です。
○水分補給はしっかり
 特に真夏の炎天下には水分の補給はしっかりと摂りましょう。
○天候に注意
 炎天下を避ける。行わないのが理想ですが、外へ出かける時の注意点を紹介します。
 ・帽子・日傘で直射日光を避ける
 ・こまめに水分補給をする
 ・吸汗性、速乾性の優れた素材のものを着用する
 具合が悪くなったときは、日陰で休み、水分補給、首筋、両脇、太ももの内側になるべく冷えた水をかける。
○寒い時
 ・厚着をして寒さを防ぐ
 ・手袋を着用
 ・ウォームングアップを入念に行う
 ・ウォーキング後は汗を拭きとる
 高血圧の方はウォーミングアップを入念に行うことが大切です。
 

ウォーキングのポイント

①肩の力を抜く
②目線は遠くにし、あごは引く。
③腕は前後に大きく振る。

 

ストレッチの紹介

・足指のグーパー運動
 足指を大きく開いてパーを、次にグッと閉じます。1日3回から5回を目安に取り入れて下さい。
 
 

・手首のストレッチ
 まず両方の手の力を抜いて、一方の手を伸ばし図のように手首を反らしそのまま10秒反らしたままにします。これを2~3セット行います。
※注意点として、反らしすぎると手首を痛めてしまう可能性があるためややいた気持ちいいくらいにしましょう。
 
 

・足首のストレッチ
 足首をグルグル時計回り、反時計回りで回していくのも効果的です。

 

最後に

 高血圧をそのままにしておくと動脈硬化や高血圧、脳卒中などの原因になりますので定期的に健診を受けましょう。また、既往に狭心症や心筋梗塞のある方で運動を行われる方は事前に医師に相談下さい。

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