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2015.08.01 栄養ニュース

栄養ニュース53号「特集!!減塩で高血圧予防」

高血圧の予防には、生活習慣の見直しと改善が不可欠です。中でも食事に関しては、栄養バランスよく食べることに加え、「塩分のとり過ぎ」に注意したいものです。無理なく減塩を続けられる食事などについて知っておきましょう。
 

「塩分のとり過ぎ」は、なぜ高血圧につながるの?


体には、塩分を一定に保つ働きがあります。塩分をとり過ぎると、血液中の塩分濃度が高くなり、それを下げるため水分を多くためこみます。その結果、血液量が増え、大量の血液を押し流すため血管壁に高い圧力が加わり、「高血圧」になってしまいます。
 

家庭で測定するときの高血圧基準値
収縮期血圧 135mmHg 以上、
拡張期血圧 85mmHg 以上が 「高血圧」です。
※日本血圧学会では、病院や健診で測定した血圧で「収縮期血圧140mmHg以上、拡張期血圧90mmHg以上を高血圧」としていますが。リラックスした状態で測定する家庭血圧では、それぞれ5mmHg低くなっています。

 

生活習慣の見直しと改善


○塩分摂取量の目安
厚労省「日本人の食事摂取基準2015」では、高血圧予防の観点から1日の食塩摂取の目標量を男性8.0g未満、女性7.0g未満としています。高血圧治療としては、男女とも6.0g未満(/日)です。(高血圧治療ガイドライン2014より)
 

日本人の平均食塩摂取量(20歳以上)
10.2g(男性11.1g 女性9.4g)
H25年度国民健康栄養調査の結果の概要より

 

○野菜や果物を積極的に食べる
カリウムには、ナトリウムの排泄を促す働きがあります。カリウムを多く含む野菜や果物を取り入れた食事を心がけましょう。
※カリウムの制限が必要な病態の場合は注意が必要です
 

○適正体重の維持
目標は、BMI = 体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m) = 25 未満 です。
 

○運動
ウォーキングなどの有酸素運動を中心に、毎日30分以上を目標に行いましょう。
 

○節酒
アルコールは適量で。
※1日のお酒の摂取量
・ビールなら中瓶1本  ・ワインならグラス1杯
・日本酒なら1合    ・ウイスキーならダブル1杯
 

○禁煙
高血圧の人の喫煙は、心筋梗塞を起こす危険性が高くなります。
 

無理なく、おいしく、減塩生活を続けましょう


■調理で
・素材そのもののおいしさを生かした料理を。
・調味料は、目分量でなく計量スプーンで測る。
・酸味や香りを効かせる。レモンやすだちによる香りづけや、酢、しょうが、みょうがなどの薬味を使うと薄味でもおいしく食べられる。
・味を効かせたい時は、最後の仕上げで表面に味をつける工夫を。
・味噌汁は具だくさんにして、具のうまみを生かしただしを使う。

 ■食卓で
・習慣的に、しょうゆやソースをかけない。まず食べてみてから。
・しょうゆやソースは、「かける」ではなく「つける」
・食べ過ぎに注意。減塩しても食べ過ぎてしまっては塩分を多くとってしまう。
・練り製品やハム・ベーコンなどの加工食品はなるべく控える。
・めん類のスープはできるだけ残す。
・昼食で塩分を摂り過ぎた時は、夕食で控えるなど、1日の中で調整する。
 

栄養ニュース53号PDF

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