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2005.04.30 栄養ニュース

栄養ニュース13号「味覚異常!?」

味覚異常!?

寒い冬が終わり、空気がぬるんでくると、土の中からふきのとう、たらの芽、わらび、ぜんまい、竹の子などが芽を出してきます。今が旬のこれらの春野菜には独特の苦味やえぐみがあり、亜鉛やマンガンなどの微量ミネラルが豊富です。これらの栄養素が不足すると運動能力の低下や、味覚障害などを引き起こします。高齢者の味覚障害の約6割はこの亜鉛欠乏が絡んでいるといわれています。今回は味覚異常について取り上げました。
 

高齢者の 味覚に関するあれこれ



・味を認識するための舌の上にある「味らい」という細胞は年をとるとともに減少してしまい、味を感じにくくなります。
・高齢者は唾液の量が減ってきます。唾液には味の分子を溶かす作用がありますが、唾液が減ることで味が分かりにくくなります。
・舌や口の中の粘膜は新陳代謝が激しく10日くらいで新しい細胞に変わります。このときに亜鉛が必要です。
・食事量が減ったり、かたよった食事になってしまうと、亜鉛が不足したり、吸収が悪くなってしまいます。

味を感じなくなった、味つけが濃くなったなどあれば、亜鉛の摂取を増やしてみるのもよいでしょう

 

亜鉛の1日の必要量は??


成人の1日の目安量(推奨量)は7~9mgです(厚生労働省・栄養摂取基準)
 

亜鉛の多い食品


食品名 1回量(g) 含有量(mg) 食品名 1回量(g) 含有量(mg)
カキ(牡蠣) 5個(70) 9.2 牛肉(もも) 40 1.6
たらばかに(ゆで) 60 2.5 牛レバー 30 1.3
たらこ 1腹(30) 0.9 豚肉(もも) 60 1.2
いわしみりん干し 20 0.7 1個(50) 0.7
チーズ 1枚(20 0.6
野菜はおおむね50gあたり0.1mgです。
たけのこ 0.6mg
わらび 0.3mg
ぜんまい 0.2mg
など多く含まれています。
わかめ(乾) 3 0.1
ごま 大さじ1(8) 0.4

 

【春野菜を使った料理】~歯ごたえのある竹の子をすりおろし、のど越しのよい1品です~

たけのこハンバーグ
(1人分)

たけのこ(ゆで)…25g
木綿豆腐………….30g
長いも…………….15g
鶏ひき肉…………20g
卵…………………..5g
薄口しょうゆ….1g
油………………….3g
酒………………….少々
 

作り方


1.たけのこは粗く刻み水気を絞った豆腐、長いもと一緒にフードプロセッサーにかけ、ひき肉、卵、しょうゆを加え再度かける。
2.①をハンバーグ型にまとめ、油を熱したフライパンで両面をこんがり焼く。最後に、酒を振り入れふたをして蒸し焼きにする。
3.だし50cc、しょうゆ3g、みりん1g、しょうが汁少々と片栗粉を鍋に入れ火にかけてあんを作り、かける。

 

また、床ずれができやすい人は、亜鉛をしっかりとることが傷を治すのに大切です。
食事は主食+主菜+副菜のバランスでとり、プラスαで亜鉛の多い食品をとり入れましょう。

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