栄養ニュース4号「嚥下困難」
嚥下困難
今回は嚥下(飲み込み)についてです。水分や栄養を取りたくても咀嚼・嚥下機能の低下により十分に摂取できないことがお年寄りには多く見られます。「かみかみ」「もぐもぐ」出来ても「ごっくん」出来ない場合を嚥下困難であると言います。このような場合には食べる時の姿勢を整えるだけで改善できる場合もありますが、食事についてはペースト状やゼリー状、トロトロのあんをかけるなどの工夫も必要です。
ペースト状
出来上がった料理をフードプロセッサーに入れ、ペースト状にします。増粘剤を入れる場合は、逆に飲み込みにくくなる場合もあります。増粘剤は多ければよいというものでもありません。注意してください。
あんかけ
刻んだ料理やペースト状につぶしたものの上から、あんかけをかけます。唾液の少ない方には唾液の替わりもしてくれます。 あんにするものは片栗粉・くず粉・小麦粉・増粘剤などがあります。片栗粉や増粘剤の一部は唾液でさらさらの水分に戻ることがあります。水分でむせる方は注意してください。
ゼリー状
ペースト状にした料理をゼラチン・ゼリーの素(混ぜるだけでゼリーになるものも市販されています) などでゼリーにします。寒天は口の中でバラバラになり、塊で喉に落ちることがあり危険です。
かぶら蒸しの作り方(4人前)
冬においしいかぶを使って、卵白と混ぜたのどごしの良い料理です。ぜひ作ってみてください。
材料
ほさわら………….4切れ
塩・酒……………..少々
みつば……………..20g
ゆりね……………..20g
かぶ…………………200g
卵白…………………40g
塩…………………….0.8g
出し汁……………..320cc
薄口しょうゆ……15cc
みりん……………..5cc
片栗粉……………..4g
作り方
1.さわらに塩・酒をふっておいておく。
2.みつばをみじん切りにする。
3.ゆりねは1枚づつ茹でておく。
4.かぶはおろし金でおろし、水気を切って卵白・塩とまぜる。
5.器に魚とゆりね、みつばを入れて、かぶをのせる。蒸し器で10分蒸す。
6.出し汁にしょうゆ・みりんで味をつけ片栗粉でとろみをつける。
ペーストにするには出来上がり⑤をミキサーにかけ、後からあんをかけましょう。