医師会病院

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2022.02.01 リハビリ通信

サウナの話

メディアにも多く取り上げられ、昨年の流行語にも『ととのう』という言葉がノミネートするほど巷ではサウナブームが巻き起こっています。ちなみに第3次ブームだそうです。私も漏れなくはまってしまい、サウナのある温浴施設に時間を見つけては足を運び、リフレッシュしています。
サウナの基本は『サウナ』→『水風呂』→『休憩』を1セットとした【温冷交代浴】です。

これを3~4セット繰り返すのが基本の入り方です。
 

サウナに入ると次第に皮膚の血管が拡張します。この状態で冷たい水風呂に入ると皮膚の血管は急激な収縮をします。その結果として水風呂を出たあとの血管は反射的に以前よりさらに拡がるため、休憩中に身体がぽかぽかと暖まっていき自律神経も水風呂で交感神経優位から反動で副交感神経優位となり『ととのい』へと導いてくれます。休憩でボーと何も考えずに過ごす時間が堪らなく気持ちよくストレス解消に繋がっています。
 

一般的なサウナの効果を紹介すると
・自律神経の改善
サウナで汗をかき、血流がよくなりその後、冷たい水風呂に入ると血管が収縮します。これを繰り返すと、自律神経が刺激され心身のバランスが良くなると言われています。
 

・血管の循環が良くなる
サウナに入ると、血流が通常の2倍ほど早くなり新陳代謝が良くなり血の巡りが良くなります。血液の循環が良くなれば、免疫効果も期待できます。また、緊張した筋肉が血液の循環で乳酸が排出されリラックス効果も期待できます。肩こりや腰痛にも効果があります。
 

また、美容やダイエット、リラックス効果もあり最高な遊びなのですが以下のような注意が必要です。
 

・ヒートショック現象
ヒートショックとは、特に寒い時期の入浴時に発生する急激な温度差による体調不良のことです。暖房の入っているリビングから、暖房の入っていない脱衣室で服を脱ぐことで、冷たい空気に体を晒すことによって交感神経が強く刺激され、血圧が急上昇し、心臓に強い負担がかかって心筋梗塞を引き起こしたり、脳内の血管が破れて脳出血などの脳卒中を引き起こすのが、寒い時期に起こるヒートショックのメカニズムです。
このヒートショックは、サウナからの水風呂に入ることでも起こりえます。水風呂の強烈な寒冷刺激によって、血管が急激に収縮し、血圧は50mmHg以上急上昇し、脳卒中や心筋梗塞だけでなく、極端に脈が遅くなる「徐脈」が発生したり、致命的な不整脈が発生することもあるのです。
 

・脱水
サウナに入ると、大量の汗をかき体から水分が奪われることになります。したがって十分な水分補給が必要になります。もし脱水したままにしておくと、血液の流れが悪くなり熱中症になりやすくなるばかりか、血液の粘り気が出て血栓ができやすくなります。
血管が詰まると、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしかねません。サウナあがりには休憩の時間を設け、十分に水分を補給して血液の流れを良くしておくことが必要です。
また基礎疾患に高血圧症や呼吸器疾患、貧血などをお持ちの方はかかりつけ医に相談して利用を検討されてください。
 

正しく利用すれば大きな健康効果もあるため、無理せず自分にあった入り方で楽しんでみてください。

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