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2011.04.04 リハビリ通信

パーキンソン体操について

パーキンソン病とは50~60代で発症し、緩やかに進行する原因不明の神経変性疾患です。
日本での有病率は10万人に100人と言われています。神経伝達物質であるドーパミンが減少していることが関係していると言われています。
 

◆症状は

主に手足の震え(振戦)から始まり、筋肉のこわばり(固縮)動作緩慢(無動)姿勢の異常(姿勢反射障害)がみられます。その他の症状として便秘、発汗、起立性低血圧、歩行障害などがみられます。
 

◆治療としては

・薬物療法
・手術
・リハビリテーション
があげれらます。
本稿ではリハビリテーションの分野からパーキンソン体操と日常生活上の注意点を紹介いたします。
 

パーキンソン体操

パーキンソン病の方は関節や筋肉のこわばりにより体を動かす機会が減り、さらに症状が進んでしまう傾向があります。それを予防するためパーキンソン体操を行い関節や筋肉の柔軟性を引き出し、体を動かしやすくします。できる運動をできる量から始めていきましょう。以下にパーキンソン体操の一部を載せています。

 

日常生活での注意点

①歩行障害
「すくみ足」とは前かがみの姿勢となり足がすくんでなかなか前に歩けない状態のことを言います。
このような症状が出現すると転倒の原因にもつながりますので対処方法を知っておくと良いでしょう。
対処方法としては視線を足元から遠くへそらす、姿勢を正し深呼吸をする、つまさきから足を上げかかとからつくようにする、「1・2・1・2」と号令をかける
②転倒予防のため浴室や廊下への手すりを設置することも有効です。
③日常生活では着脱が容易な靴や服の選択、食べやすい食器など自助具の使用、食事形態の変更などの工夫をすることもできます。
④2つの動作を同時にすることが困難な場合が多いので1つずつ動作を行うようにすると良いでしょう。
 

以上、簡単ですがパーキンソン病におけるリハビリテーションの紹介を行いました。
パーキンソン病は薬物療法とリハビリテーションを併用することで進行を遅らせることができると言われています。自分の症状にあった治療を受ける事が大切です。
何かお困りの事がありましたらかかりつけ医師などに相談してみてください。

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