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2014.08.01 栄養ニュース

栄養ニュース49号「特集!!災害時の高齢者の食事」

非常災害時にも水分を取り、できるだけ食べることが大切です。食事や水分摂取が不足すると、命に関わります。災害に備えて、特に弱い立場にあたる高齢者の食事の注意点を知っておきましょう。
 

水分の我慢は禁物!しっかり摂りましょう


災害時は飲料水の不足などで水分摂取を控えがちです。また食事の量が減ると、食事からの水分摂取も減ってしまいます。水分が不足すると、疲れやすい、頭痛、便秘、食欲や体温の低下などが起きやすくなります。できれば1日1リットル(コップ約5杯分)を目安に摂りましょう。
 

しっかり食べましょう


災害時は食欲が低下しやすいですが、体温や筋力維持のためにも、食事はしっかり摂るようにしましょう。冷たいものや水分量の少ないものは、高齢者にとって食べにくいですが、少しの工夫で食べやすくなります。
■冷たいごはんやおにぎりなどは、袋に入れてお湯に漬けて温める。汁に入れて雑炊のようにする。
■パサパサしたパン類などは、牛乳やジュースに浸して、軟らかくする。
■弁当は ばらして水分を加え、再調理で軟らかくする。市販の弁当は揚げ物や肉が多いので、魚や豆の缶詰、レトルト食品と組み合わせる
■食欲がない時は、普段食べ慣れたものから試したり、栄養素を調整した栄養補助食品(ゼリー飲料など)、温かい汁物など取り入れる
 

噛みにくい時や飲み込みにくい時は、次のような工夫をしてみましょう。
■食事前に少量の水で口を湿らせる。
■食べ物と水分を交互に摂る。
■ゼリー飲料やポタージュスープなど、とろみのある食品をとる。
 

※糖尿病、高血圧、腎疾患、食物アレルギーなどで普段から食事療法をしている方は、早めに避難所の医療・食事スタッフへ相談しましょう。
 

安全に食べましょう


断水などで衛生状態が悪くなります。食中毒の発生やノロウイルスなど感染性胃腸炎が流行りやすいので衛生管理には十分注意しましょう。

感染予防のためには・・・
■手洗いをすることが重要ですが、断水などで十分に水の供給がなければ、手指用アルコール 剤、ウエットティッシュなどを使い、手をきれいにする。
■おにぎりなどはラップで握る。
■加熱が必要なものは必ず熱を通す。

 

◎日頃から非常時を考えて、備蓄を用意しておきましょう。
・普段よく食べる食品や慣れ親しんだ味(お気に入りのレトルト食品、缶詰、調味料など)。
・栄養補助食品や飲み込みにくい方はトロミ剤などの嚥下困難者用食品。
・慢性疾患のある方は特別用途食品、病態用食品、濃厚流動食、アレルギー対応食品など。
・ラップ、ウエットティッシュ、アルコール剤などの衛生用備品

 

栄養ニュース49号PDF

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