くにさき苑

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2013.09.01 栄養ニュース

栄養ニュース45号「特集!!災害時の高齢者の食事」

非常災害時は、水分を取り、できるだけ食べることが大切です。食事や水分摂取が不足すると、命に関わります。災害に備えて、特に弱い立場にあたる高齢者の食事の注意点を知っておきましょう。
 

1、水分をしっかり摂りましょう


災害時は飲料水の不足などで水分摂取を控えがちです。また食事の量が減ると、食事からの水分摂取も減ってしまいます。水分が不足すると、疲れやすい、頭痛、便秘、食欲や体温
の低下などが起きやすくなります。まずは水分をしっかり摂ることが大切です。
 

2、しっかり食べましょう


災害時は食欲が低下しがちですが、体温や筋力維持のためにも、出された食事はしっかり食べましょう。冷たいものや水分量の少ないものは、高齢者にとって食べにくいですが、少しの工夫で食べやすくなります。
■冷たいごはんやおにぎりなどは、袋に入れてお湯に漬けて温める。汁に入れて雑炊のようにする。
■パサパサしたパン類などは、牛乳やジュースに浸して、食べやすくする。
■弁当は ばらして水分を加え、再調理で軟らかくする。揚げ物や肉が多いので、魚や豆の缶詰、レトルト食品と組み合わせる。
■食欲がない時は、比較的食べやすい、栄養を調整した栄養補助食品(ゼリー飲料など)、温かい汁物などを。
 

噛みにくい時や飲み込みにくい時は、次のような工夫をしてみましょう。
■食事をする時は、横になったままではなく、座って食べるか、少し身体を起こして食事をしましょう。
■食事前に少量の水で口を湿らせる。
■食べ物と水分を交互に摂る。
■ゼリー飲料やポタージュスープなど、とろみのある食品をとる。
■袋に入っている状態の時に、潰したり、ちぎったりして食べやすい大きさにしましょう。
 

また、糖尿病や高血圧、食物アレルギーなどで普段から食事療法をしている方は、早めに避難所の医療・食事スタッフへ相談しましょう。
■日頃から非常時を考えて、備蓄を用意しておきましょう。
■普段よく食べる食品や慣れ親しんだ味(お気に入りのレトルト食品、缶詰、調味料など)。
■栄養補助食品や飲み込みにくい方はトロミ剤などの嚥下困難者用食品。
■慢性疾患のある方は特別用途食品、病態用食品、濃厚流動食、アレルギー対応食品など
 

3、身体を動かしましょう


避難所生活では、身体を動かす量が減りがちです。食べる事に加え、身体を動かすことも考えましょう。
■脚や指を動かす。かかとを上下に動かす。
■室内や屋外を歩く。
■軽い体操をする。
 

※独立行政法人 国立健康・栄養研究所/社団法人 日本栄養士会 作成の
高齢者向けリーフレット「あなたの元気がみんなの元気!」を参考に作成

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