ウォーキングのすすめ
昨今、健康のために運動をする人が増えてきました。特に、ウォーキングは大はやりです。確かに、適度の運動は、体力・運動機能の低下を防ぎ、心臓病、脳血管疾患、肥満、動脈硬化、骨粗しょう症を予防することができます。そういった健康のための運動としては、有酸素運動が適しているといわれています。有酸素運動とは、楽に息ができる程度の強さの運動です。なかでも、ウォーキングは高齢の方でも安全にできるので、特に好まれています。そこで、効果的なウォーキングを紹介します。
ウォーキングの効果
歩くことは、高血圧や糖尿病などの生活習慣病予防・治療、心肺機能を高め持久力強化、善玉コレステロールを増やして悪玉コレステロールを減らす、筋肉や骨を丈夫にして寝たきり予防、心身のリフレッシュで心身症予防やボケ防止、便秘解消、更年期障害の改善、食事とあわせて肥満解消、不眠解消、など数え切れない効果があります。
効果的なウォーキング
ただ歩くのではなく、少しでも効果的な歩き方を考えてみましょう。歩く時間は、30分程度にします。ウォーキングの場合は、20分ぐらいから脂肪を燃焼させます。20分まででは肥満やコレステロールを減らす効果は少ないのです。そして、頻度は週に3~4回が最適です。天気の悪い日はお休みで結構です。運動の効果は貯めておくことができませんので、1週間ごとに長時間歩くより、1日おきぐらいのウォーキングのほうが好ましいのです。
運動の強さ
あなたの運動が適当かどうかを考えてみましょう。簡単に運動の強さを判定するには、脈拍と自分で感じる強さを目安にします。220から自分の年齢を引いたものをあなたの最高心拍数とします。そして、その40~80%(若い人は50~80%、高齢の方は40~70%)が適当な強さとなります。自分で感じる強さは、「比較的楽~ややきつい」、「充実感がある」、「緊張する」、「汗が出る~汗びっしょり」といった感じです。また、「吸って、吸って、吐いて、吐いて」の呼吸が約2秒に1回できる程度です。二人で歩く場合は、途切れ途切れに会話ができる程度です。糖尿病や高血圧、心臓病があって運動について不安な方は、かかりつけ医にご相談ください。
ウォーキングの姿勢
まず、①背筋を伸ばす、②肘を伸ばす、③視線をまっすぐに、④あごを軽く引く。
そして歩くとき上半身は、①10~15m先をみる、②肩の力を抜く、④おなかの筋肉を引き締める。
腕は、①腕の振りに脚を合わせる、②肘は90度ぐらいに曲げる、③指先は軽く握る。
下半身は、①脚の回転を利用する、②脚を大きく前へふり出す、③膝はしっかり伸ばす。
これらは、あくまで理想ですので、楽しみながら自由に歩いてください。
あなたのウォーキングを医師会がお手伝いします
かかりつけ医が病気を含めて運動の相談を受けています。また、日本医師会では、健康スポーツ医を養成して、健康づくり運動の指導をさせていただいております。益田地域産業保健センターでは、益田市・美濃郡・鹿足郡内の従業員50名までの事業所の健康保持増進のための運動指導を受け付けています。事業所にお伺いして、ウォーキングや運動の指導を無料でさせていただきます。日本医師会認定健康スポーツ医に関するお問い合わせは益田市医師会へ、事業所の健康づくりのお問い合わせは益田地域産業保健センターへどうぞ。
モデルコースはいかが
益田圏域健康長寿しまね推進会議では、ウォーキングコースをみなさんから募集し、モデルコースをつくり、益田圏域健康フェア2000でご紹介しました。楽しく歩けるコースがたくさんあります。
益田健康福祉センター
(TEL 0856-23-2350)までどうぞ。
文責 内藤内科外科 内藤 宗紀