医師会病院

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2016.10.01 リハビリ通信

整容と生活リズム

はじめに

「整容とは身だしなみを整える事」
 整髪、洗顔、歯磨き、髭剃り、化粧、爪切りなど日常的に行う様々な活動です。またそれは個人個人で行う方法・道具や時間帯も異なる動作であり、この整容は生活リズムを維持するうえでも大切な活動になります。

 

しかし…

 病気や怪我、加齢などにより手が使いにくくなったり、入院などの環境の変化に伴い行いにくくなることがあります。またベッド上で過ごす時間が長くなる、外出の機会が減ることで他者との関わる機会が少なくなるなど生活リズムの変化により自分の身だしなみに対して意識を向けることが少なくなることがあります。
 

そこで…

 整容は比較的短時間で可能。また環境を整えればベッド上からでも始められる活動です。できることから少しずつ始めてみませんか?
 

~体力の低下により長い時間立つことが出来ない方~
例:【歯磨き】で考えてみると…
 その1:洗面台の前に椅子を置き、”歯ブラシで歯を磨く”ことは椅子に座って行う。
    “うがい”は立って行う。
 その2:洗面台にもたれることで負担を減らしながら行う。
など、出来る範囲で立位姿勢で行うことで、少しずつ活動の量を増やす事も出来ます。
 

☆行う時のポイント☆
①出来る範囲で立位で行う
  座って洗面台を見たとき        立って洗面台を見たとき

 ⇒立って見たときのほうが洗面台が広く見えます。またしっかり近づけるのでうがいや洗顔など行いやすくなります。
 

②車椅子に座って行う場合、フットレストを跳ね上げて足を床につける

 ⇒姿勢が安定し、前かがみの姿勢がとりやすくなります。
 

③自助具の使用

 ⇒道具を工夫することで自分で爪を切ったり、入れ歯を磨くことが片手で行えたり、頭など手が届きにくい場合にも髪が整えられるようになります。             
 

おわりに

 身だしなみを整えるということは、単に身体を清潔にするだけでなく他者に関わるために自分自身を整えるということから精神的に自立に結びつき、社会生活を営む上でも重要な活動です。そして身なりを整えることで気分が変わる、再び習慣化することで生活リズムを整えやすくなります。出来る事から少しずつ始めてみませんか。
また何かご不明な点等ございましたら作業療法士などにご相談ください。

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