当院でのリハビリテーションの内容
当院では、月に一回以上、他職種合同でカンファレンスを開催し、協力してリハビリテーションの計画(リハビリテーション総合実施計画書)を作成し、ご本人・ご家族を主体とした、個別性のあるリハビリテーションが展開できるように日々努力しております。
自宅・職場・施設などでのリハビリテーション
病院の訓練室以外でのリハビリテーションを積極的に行なっています。具体的には、「病棟」、「トイレ」、「浴室」、「屋外」、「自宅」、「交通機関」、「商業施設」、「退院先の施設」など多岐にわたり、“その人がこれから生活していく場所”で、実用的な日常生活の練習や環境整備等を行なっています。
家屋改修や福祉用具などに関する援助
心身の機能の低下などで、日常生活を送ることに不安がある方に対して、自宅で安心して安全な生活を送ることができるように、住宅の改修や福祉用具の選定を行っています。
自助具
自助具とは、様々な理由で困難になってしまった動作を、可能な限り自分で行なう事が出来るようにするために、工夫された道具のことです。自分で出来なかった動作が出来るようになる事で、使用者だけでなく介護者の生活の幅も広げることが可能になります。当院では、市販されているものや作業療法士が自作したものを使用し、生活動作の練習を行なっています。
ご家族や介護に当たる方への指導
介護が必要な状態になった時には、ご本人だけでなく、そのご家族など介護に当たる人にも様々な負担や不安があると思います。それを少しでも解消していくために、介護に当たる方へ、介助方法の練習等を行なっていきます。
外出に向けての練習
地域で生活していくためには外出はとても重要な活動です。外出に必要な練習を実際に行なうと共に、助言、環境整備を行なっています。
例:シルバーカーを押して自宅からスーパーへ行き買い物をして帰る練習
益田自動車学校にて自動車の運転
電話でタクシーを呼ぶ練習
飛行機に乗って旅行に行くための相談や情報提供
自宅からバスに乗って医療機関へ行く練習
身の回りの活動(移動、食事、排泄、整容、更衣、入浴、コミュニケーションなど)の練習
病気や怪我による障がいを持った場合には、単に心身の機能を高める訓練を行っただけでは生活動作を十分に向上させることは困難です。その人に合った生活方法を考え、実際の場面で練習していくことがとても有効と考えています。特にリハビリテーション科の病棟では、病棟内で、実際の生活場面での練習を積極的に行なっています。
家事や趣味などの練習
自分の身の回りの事以外にも、家事動作や趣味活動が充実していることは、自分らしい生活の為には欠かせません。これからの生活で行なっていく家事や趣味活動の練習・助言・環境整備を行なっています。
例:買い物、洗濯、掃除、料理などの家事動作を練習として実際に行なう。
将棋や囲碁、草花の育成、グランドゴルフなど趣味に対しての練習や助言を行う
各種機能訓練
病気や怪我によって低下した心身の機能を、維持・向上させる為の訓練を実施しています。
内容は、「筋力や柔軟性を高める運動」、「麻痺を改善させる運動」、「食べ物を飲み込む練習」、「手の巧緻性を高める運動」、「声を出す練習」、「起きたり歩いたりする練習」など多岐にわたります。
嚥下造影検査
X線透視下で造影剤を飲み込んでもらい、実際に食べ物が口の中から胃へ運ばれている様子を見ることができます。誤嚥(食べ物が気管に入る)の有無や、安全に飲み込みができているかどうかを見ることができ、食べ物の形態や食べる姿勢の検討や治療方針を決定する為に行ないます。