医師会病院

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2011.04.04 リハビリ通信

当院で使用している機器

介護保険改正により、新たな介護予防サービスの一つとして「運動器の機能向上」の有用性が確立されており、平成16年に当院にもトレーニングマシンが導入されました。現在は、パワーリハビリテーションだけでなく筋力強化目的でも使用しています。今回は、当院で使用されているトレーニングマシンの種類・使用方法について紹介いたします。
 

パワーリハビリテーションと筋力強化

【パワーリハビリテーション】

・虚弱、要介護者を対象。
・低負荷による反復運動によって不活動状態に陥った神経・筋を再活動させることによって動作性の向上、維持を図る。
  →Borg指数(自覚的運動強度)で、10~12(楽である)の負荷の範囲内で運動を行う。
・筋力強化を目的としていない
・有酸素運動。
・有用な神経系物質の分泌を促す。
 

【筋力強化】

・原則として健康な人が対象。
・高負荷
  →筋肥大を目的:6~12RM
  →筋持久力を目的:13~60RM

※DeLorme:漸増抵抗運動の原法
 1RM;1度に1回しか反復して行えないという負荷。

 

トレーニングマシンの種類(6種類)

◆上肢のトレーニングマシン

●チェストプレス

 ①乳首の高さでグリップが握れるように位置を調節してシートに座り、グリップを握る。
 ②肘が伸びきる寸前までグリップを押し出し、ウエイトが当たる寸前まで戻す。→肩甲骨を中央に寄せる動きを意識。

(主動作筋) 大胸筋、上腕三頭筋、三角筋

 

●ローイングMF

 ①腕を上体と直角に伸ばせるように高さを調節してシートに座り、両腕を伸ばしたとき指がグリップにかかる位置でパッドに胸を当て、グリップを握る。
 ②顎を引いて胸を張り、肘を引いてグリップを体側に寄せ、戻す。→肩甲骨を中央に寄せる動きを意識。

(主動作筋) 菱形筋、広背筋、三角筋、上腕二頭筋
(注意点)  ※背すじを反らさないこと。※上腕二頭筋・僧帽筋を緊張させないこと。

 

◆下肢のトレーニングマシン

●ホリゾンタルレッグプレス

 ①両足を肩幅に開いてフットプレートに乗せ、シートに背中をつけてグリップを握る。顎を引いて首の後ろを伸ばす。
 ②プレートを押して両膝を伸ばし、ウエイトが当たる寸前まで戻す。膝と爪先は同じ方向へ向ける。

(主動作筋) 大腿四頭筋、大殿筋、ハムストリングス、腓腹筋、ヒラメ筋
(注意点)  ※運動時膝を伸ばしきらないこと。
      ※動作を戻す時はゆっくり戻すこと。

 

●レッグエクステンション/フレクション

 ①ピボット(回転軸)に膝の位置を合わせ、シートに浅く座る。足首の真上を足パッドに当て、足幅を肩幅より狭まめにし、グリップを握る。
 ②膝が伸びきるまでパッドを押し上げ、ウエイトがぶつかる前に戻す。
  →フレクションはその反対の運動。

(主動作筋) 大腿四頭筋(レッグエクステンション)、 ハムストリングス(レッグフレクション)
(注意点)  ※ピボット(回転軸)に膝の位置を合わせること。

(注意点)  ※足首の真上に足パッドに当てること。

(注意点)  ※レッグエクステンションの際、膝をしっかりと伸ばすこと。

 

●ヒップアブダクション/アダクション

 
 ①両足を閉じて膝の外側にパッドを当てて、シートに深く腰掛ける。膝を曲げてフットパッドに両足を置き、背すじを伸ばしグリップを持つ。
 ②足を開いてパッドを左右に押し開き、ゆっくり元に戻す。→アダクションはその反対の運動。

(主動作筋) 中殿筋(ヒップアブダクション)、長内転筋(ヒップアダクション)
(注意点)  ※下腿の力を抜きながら股関節外転すること。

 

◆体幹のトレーニングマシン

●トーソエクステンション/フレクション

 ①アームのピボット(回転軸)がへその高さと一致するように、座面の高さを調節し、安定した姿勢がとれるようにフットレストの位置を調節して足を乗せる。
 ②腕を胸の前で組み、胸を張り上体をゆっくり起こす。腰が軽く伸びたら、ゆっくりと元の位置に戻してゆき、静かにしてウエイトを下のウエイトにつける。

(主動作筋) 股関節伸展筋群、脊柱起立筋(トーソエクステンション)、股関節屈筋群、腹直筋(トーソフレクション)

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