医師会病院

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2011.03.09 リハビリ通信

歩行補助具の話

歩行補助具とは、杖などに代表される歩行時に使用される自助具のことです。
手足の麻痺や関節の障害によって歩行しにくくなった時、それを補うために用いられます。
 

T字杖 四脚杖 ウォーカーケイン シルバーカー

皆さんは歩行補助具にはいくつか種類があることをご存知でしょうか?今まで一般的に広く用いられてきた杖はT字杖が多いようです。しかし歩行補助具にはウォーカーケイン、四脚杖、さらに屋外ではシルバーカー等多くの種類があります。そしてこれらを使いこなすことが歩行を行うために重要なことになります。
 

さて、自分にあった歩行補助具はどのようにして選ぶのが良いのでしょうか?
ウォーカーケインや四脚杖はT字杖より高い安定性を得ることが可能となります。また、T字杖との大きな違いは、杖自身が単独で立っていることができる点にあります。例えば洗面所まで行って顔を洗う際は、杖から手を離さなければいけません。杖自身が自立しているので、手を離しても杖が倒れることはありません。歩行補助具の選択は、目的地までの移動と行った先の動作まで考慮した上で選択することが大切になります。
 

移動能力は、歩行補助具の選択で大きく変化するといっても過言ではありません。装具との併用や専門的な練習を必要とする場合があり、医師をはじめ理学療法士や作業療法士、看介護職員等の専門的な介入を要することもあります。かかりつけの病院や施設のスタッフ、あるいはケアマネージャー等に相談することをお勧めします。
 

杖を使うのは年寄りくさくて嫌だという話をよく耳にします。しかし、転倒してから「あの時杖をついていれば」と後悔したり、家のベッドの上やテレビの前でじっと過ごしたりするようでは本末転倒です。またウォーカーケインや四脚杖は重くて使いにくいと思われがちですが、これらの歩行補助具を使用することで実用的な歩行が可能になることにもっと着目して頂きたいと思います。目が見えにくくなったら眼鏡をかけるように、気軽に歩行補助具を使ってみてはいかがでしょうか?

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