医師会病院

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2023.02.06 リハビリ通信

趣味がもたらす効果

 新年を迎え早1ヵ月が経過しました。遅ればせながら皆様本年も宜しくお願い致します。
 

 さて突然ですが皆様は“趣味”がありますか?私は日々の業務の中で患者様と会話をする機会が多くあり、話題の一つとして趣味について話をする事があります。趣味をお持ちの方も居られれば、趣味がない、と言われる方も少なくありません。趣味は簡単に見つかるものではありませんが、趣味を持つことで様々な効果があるようです。

・ポジティブな感情になる
・自分自身のレベルアップ(自分磨き)になる
・脳が活性化される
・人脈ができる
・気分転換・リフレッシュ効果がある(心に余裕ができる)

 

 また、「趣味と健康の関係性」についての調査・研究もあり効果が証明されています。それによれば、
 

①リラックスできる
 たった6分の読書でストレスの3分の2以上が軽減されるそうです。読書の際に必要な集中力が筋肉の緊張をほぐし、心拍数を下げ、リラックスさせるからで、音楽鑑賞やコーヒータイムよりも高いリラックス効果があるとされています。
このようなリラックス状態というのは副交感神経が優位となっています。何かとストレスが多い現代人は、緊張状態である交感神経優位になりやすく、交感神経と副交感神経のバランスが崩れると大きな病気を引き起こしかねません。このバランスを保つためにも趣味は有効のようです。
 

②孤立を防ぐ
 リタイア後に急に自分の時間ができた人、特に会社中心の生活をしてきた人は、リタイアすると外出の頻度が減り、人と話すことも少なくなり、一気に老け込むことがあります。リタイアという大きな環境の変化に加え、精神的・肉体的衰えから、うつ病や認知症などを発症することも心配されます。日常の生活に問題のない健康な高齢者であっても、社会的孤立と閉じこもり傾向が重積している人は、どちらも該当しない人に比べて6年後の死亡率が2.2倍高まるそうです。
家族や地域の人たちと一緒に楽しめるような趣味を持てれば、社会的孤立や閉じこもりを防ぐことができます。
 

③健康寿命を延ばす
 趣味や生きがいを持つことが、ADLやIADLの低下を防ぎ、健康寿命を延ばすと言われています。趣味を持っていると、身体的活動量が多くなり、自立するために必要な神経回路網や筋骨格能力などが強化される可能性があるそうです。
 

 このように趣味を持つことでのメリットは多くあります。デメリットとしては多少の費用が必要になるということだと思います。余談ですが私の趣味は、海釣り、メダカ飼育、ドライブなどです。趣味を持っている事でめりはりのある生活を送れていると感じています。リタイア後や予期せぬ病気や怪我などにより楽しめる趣味が限られる、といった事が起きた時にも複数趣味を持っておくことで備えになります。
 健康的で若々しく生活していくためにも何かしらの趣味があると良いかもしれません。

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